尾張旭市内の管理職の再雇用先については、別枠が用意されています。通常学級の先生方の再雇用(算数専科)とは別のものです。元校長は算数専科の再雇用の仕事は原則引受けません。
さて、その校長が引き受ける仕事の一つに教育研究員という仕事があります。尾張旭市は令和2年度現在、市費で3名雇っています。
この職務は法定のものではなく、なくても構いません。教育研究員という職は尾張旭市特有のポストです。どういった仕事かと言うと、自主研究員(これも尾張旭市特有で、春日井市などの他市はそんなものありません)が各学校一人任命されるので、その自主研究員の指導を論文作成を通して行うというものです。なので、小中学校合わせて合計12名の自主研究員の指導を教育研究員3名でみます。一人の教育研究員につき、4名の論文指導にあたります。
教育研究員の労働条件を書面で確認すると、7.5時間労働、週4日勤務体系で1年契約となっています。一年を通して、一人の教育研究員あたり論文4人分の書き方指導だけではあまりに仕事内容として少なすぎるのではという指摘を市教委にしました。それに対し、市教委からは仕事はそれだけではなく、調査をしたり、カウンセリングの受付をしたり、研修の仕方を考えたりする仕事があると回答いただけましたが、その仕事量は不明です。3名の人員で週30時間、合計すると毎週90時間の労働量を配置するほどのものかというと正直わかりませんが、市教委は必要だとのことです。
結局、私個人としては、彼ら教育研究員の仕事が妥当なものなのか、正直わかりませんでした。なぜなら、職務内容や仕事の分量がわからないからです。そこで、日報はないのかという質問をしましたが、ないという回答を得ました。
ということは、日報もないので、何をどう仕事をしているのかさっぱりわかりません。仕事が手待ち時間だらけのスカスカ状態だとしても、目まぐるしい激務だとしても全くわからないのです。しかし、それは市教委側にも言えることで、市教委側も彼らの仕事スケジュールや量は正確にはわからないはずです。ですが、3名必要とのことです。
次に、どういう選定で教育研究員を選んでいるのかという問いに対し、市教育委員会からは公募を一切せずに、直接退職校長に話を持っていっているとの回答を得ました。それを、市の人事担当に上げ、認めてもらっているとのことです。
それは、天下りではないのかという問いに対し、知識と経験を持ち得た方を専任しているという回答も頂きました。また、こういった一本釣りの人事の仕方は、市の人事課も認めているので、法的には問題はないとの回答も得ました。
一旦、こういった回答を得ましたので、報告致します。それぞれ思うところはあるとは思いますが、事実を皆様に伝え、問題提起をするに留まります。