以前の記事で市が公募を一切せず、直接の一本釣り雇用で教育研究員を雇っているということを書きましたが、本年度から市が直接雇用を始めた新職種が分かりましたので報告します。
それは、学校教育支援教員という職です。
市内では3名の方が採用されています。尚、教育研究員同様、法定として必ず設置せよというものではありませんが、国が少人数教育に関しては今後拡充していくという指針を示していることもあり教育研究員よりも設置に格段の合理性があります。教育研究員については、国は何にも言っていません。教育研究員は尾張旭市の独自カルチャーに過ぎません。
さて、なんだか職種が多くなってきましたので整理しましょう。この、先生の特徴として、
クラスで授業をすることが可能である。
という点が挙げられます。ちょっとまとめておきます。
学校教育支援教員・・・少人数教育を支援。授業は可能。
学校運営補助員(SS)・・・少人数の補助員。授業は不可能
学校運営支援員(SS)・・・少人数の補助員。授業は不可能。(教員免許やそれに類する福祉的な資格有り)
こういう情報はどこに載っているの?と思われる方もいらっしゃると思いますが、各学校に尾張旭市内の学校経営案が纏められているものが置いてあります。職員室で探してみましょう。こういったオープンさは、弊市の良さです。隣の学校がどういった体制なのか分かります。
因みに学校教育支援教員の給与は、教育研究員方とほぼ同格の給与が出ているので、それに相応しい仕事をしてもらう必要性があると当組合は認識しております。
市教委からも授業ができるプロの人達なので、どんどん授業をやってもらえばいいとお話を頂きました。各学校の管理職は学校教育支援教員に積極的に授業をしてもらう計画を立てる必要性があるのではないでしょうか。そして、その方が支援教員の方々にとっても本意なはずです。
現状、SSの先生方と同じような仕事を振っている学校があるとすればもったいない話です。また、給与面から考察しても、SSの先生方とは2倍差があるので、このお金で授業をしないのであれば、SSの先生方を2人雇った方がいいという市税的な判断にもなるでしょう。まだこの職が設置されて間もないですが、授業をしないのであればこの職に嫌疑がかけられることにもなりかねません。市税は合理的に使われるように求められ、常にチェックを受けます。結局、SSの先生2人来てもらったほうが良かったじゃない。っていうことにならないようにしたいですね。
次に、どうやって採用されたのかという点に話を変えます。それは、公募なしの退職管理職を中心とした直接の一本釣り雇用です。3人の内訳はというと、3人のうち2人は元管理職で1人は一般教員の再雇用とのことです。なぜ元管理職を中心に直接話を持っていったのでしょうか。市教委からは、「教育に関する深い知識の方々を公募せずに直接雇用することは、教育研究員同様、法に反することではないので問題ない。市の人事課に確認済である。」という、前と同じ回答を得ました。選任の経緯からしてみても、教育のプロ教師を選別して雇っているので、尚更、授業をやってもらわないとだめですよね。
今回の記事をまとめます。
学校教育支援教員にSSの方と同じ様な仕事や、学校運営や他のサポートの仕事ばかりしてもらうことのないように、適切な取扱を求めていきましょう。簡単に言えば、がっつりと授業をしてもらうことを求めていきましょう。長期休暇中は雑務はしてもらってもいいと思います。
ただ、歳上の元管理職の先生方に授業をやれって言うのも、管理職の先生方にとっては正直気が引けるのかもしれませんね。しかし、市費で雇っている以上、しっかりと仕事をしてもらわなければなりませんし、そのために授業のできるプロ教員を市教委が選別していることも忘れてはなりません。少人数支援教員に変に気を遣い、閑職を充てて済ますようなことがあるとすれば、それは決して許されることではありません。学校教育支援教員の方々がのびのびと授業をして、活躍できる場が増えていけば、現職の先生方の負担も減るはずで、多忙化を極めた現場にとっての大きな助けになるはずです。
当組合としても学校教育支援教員制度については、積極的にサポートしていくことを表明します。協力し合って、いい職場を作っていきましょう。