市交渉のメリットを考えてみましょう。
まずは、今後アンケート⇨市交渉という流れを作りたいと思います。
それは一年に一度、欠かさずやっていこうと思います。
あとは、もう一回フランクな市交渉も行いたいと考えています。そうすれば、年に2回程度、市教委との話し合いの場を持つことができます。
定期的な市交渉をしているならば、その中に議題を入れればいいだけなので簡単です。ざっと、今までに自分が体験したことを元に(フェイクもありますが)呆れる管理職の応対に交渉というスパイスを混ぜ込んでみました。交渉で高尚な話もいいですが、こういった下世話な応対で管理職に泣かされる場合が多いのではないのでしょうか。その場合の市交渉の使い方です。
1、全く話が通じない分からず屋の管理職や教育委員会事務方と遭遇した場合
ヒラ先生)校長先生、教務主任から急な指導案の作成を命じられたんだけど、とても勤務時間に終わらなくって、これって超勤四項目に当たらないから、違法っすよね?
校長)指導案は自主的に書くもんだよ。俺たちもずっとそうやってやってきたし、それが当たり前だよ。そんなことばかり言ってたら、君、仕事はできないよ。教員として、今後やっていく気はあるのかね?
ヒラ先生)あ、話にならないんで、組合通して交渉させてもらいますね。超勤四項目外の残業は認められないのは鉄則です。今と同じ話を交渉の場でしてもらっていいですか?それを聞いて市教委と組合幹部は何て言うでしょうね。
2、教職員に対し舐め腐った態度を取る管理職や教育委員会事務方と遭遇した場合
ヒラ先生)校長先生、先日の昼休みに生徒指導がありまして、休憩がとれなかったので本日回復させてもらってよろしいでしょうか。
校長)は?なにそれ?俺そんなこと、命じてないよ?普段から学級をしっかり経営しないからだろ。
ヒラ先生)年初休憩時間が取れない場合は回復できるという用紙を配ってますよね?それに休憩時間を確保するのは管理職の仕事ですよ?休憩時間は100パーセント与えなければなりません。学級経営が良好でも一定数のトラブルは子どもである以上、不可避です。それがわかりませんか?もう話にならないんで、組合通して交渉させてもらいますね。
3、管理職のハラスメントに対して
ヒラ先生)校長先生、おはようございます。
校長)はい、おはよう。〇〇君、いつも時間ギリギリに出勤しちゃだめだよ。若手なんだから、主任の先生よりも早く来ないと。
ヒラ先生)はぁ、そうですか。でも、勤務は8時25分からですよね?
校長)そういうことを言ってるんじゃないんだ。君は体育会出身のくせに、そんなこともわからんのか。部活動で長幼の序を習わなかったのか?礼儀を重んじ、先輩より早く来るのは体育会として当たり前だろ。
ヒラ先生)今の発言はハラスメントですし、早く来いなんて労働契約違反です。勤務時間前に来なければいけない理由もないし、体育会であることも関係ありません。体育会馬鹿にするのもやめてもらえませんか。もう組合通して交渉させてもらいますね。今回は、市教委も組合側についてくれると思いますよ。公式な場での謝罪を要求します。
4、違法残業、休憩が取れない、振替をしない、黙示の残業命令状態にあるという事態が発生した場合
ヒラ先生)校長先生、成績処理の時間が少なくて、勤務時間内に終わりません。どうしたらいいですか。
校長)それは日頃から前もって成績をつけてない君が悪いんだよ。
ヒラ先生)いやでも、ほとんど人が勤務時間内に終わってないじゃないですか。それにみんな休み時間も成績処理をしているの分かりませんか?これって成績処理を確保する時間設定が甘かったんじゃないですか。ただでさえ、新学習指導要領が始まって時数が増えています。
校長)それなら項目を絞って成績をつければよかっただろ。時間に終わらないのはやり方の問題だ。
ヒラ教員)超勤四項目に成績処理なんてありませんよ?こんなんで残業するなんておかしいです。それに休憩時間も100パーセント確保しないといけません。その責任は校長にあるんですよ?そもそも授業コマも多すぎるしそれプラス校務分掌もある。仕事が多すぎて黙示の残業命令状態ですよ。真剣に業務削減してくださいよ。
校長)誰に向かって意見言ってんだ。休憩時間もとらないでやれなんて言ってない。勝手にとらなかったお前が悪いんだろ。
ヒラ教員)もう交渉させていただきますね。当組合幹部の前で同じ発言をしてください。
てな感じです。
でですね、実際こういった事例で本当に交渉になった場合どうなるかというと、その当該校長は、誤魔化すか、遠回しに謝罪をします。
要は議論に分がないのです。労働基準法も超勤四項目も例外はありません。
下手なことをすると収まりがつかなくなるので(当組合は更なる分からず屋管理職の為に、次の一手二手先を考えてあります)市教委、組合の前で必ず謝罪することになります。
というか、そもそも交渉されるような事態に陥った時点で賢い市教委からご指導が入るのではないのでしょうか。管理職として何やってんだと。交渉に持ち込まれる前に何とかしろと。
あと交渉が魅力的なのはですね、大局的な話合いも可能だというところです。
5、市全体で部活を縮小させる等、マクロな話題で交渉をすることもできる
のです。
本来、交渉というのは、
「職員の給与、勤務時間その他の勤務条件に関し、及びこれに附帯して、社交的又は厚生的活動を含む適法な活動にかかる事項」
について話し合いを持つことのできる権利で、協定も結ぶことができます。
どこの学校でも違法残業を多かれ少なかれやらせていたり、休憩時間も確実に与えていないわけで、それを含意した形で交渉にもっていけば、5の部活の問題のように拡大解釈した交渉にも持ち込めるだろうと考えています。協定も結ぶことができるのです。
常識的にコンプライアンスに反してるな、人としておかしいなっていうのは全部シンプルに市交渉の話題にすればいいと思います。
そのために組合が存在するのだから、交渉制度、使える人はうまく使ってください。執筆者はどこまでも付き合いますよ。