原則公立学校の教員においては、残業は認められていません。
但し、例外的に下記の四項目においては、残業が認められています。
それを超勤四項目と言います。
| １、会議
２、行事 ３、実習 ４、災害 |
覚え方は「かいぎ→ぎょうじ→じっしゅう」と流すと覚えやすいです。
| 「会議」は職員会議が伸びた場合や臨時の打ち合わせがあったとき、
「行事」は運動会や社会見学で早く学校に来たり、勤務時間後に仕事をする必要があったとき、 「実習」というのは、実技系高校の話なんで、小中学校教員はパスです。 （教育実習は実習じゃないのかっていう論点もあったりするんですが） 「災害」は大洪水や大地震が起こった時とかに臨時の仕事が与えられることですが滅多にありません。 |
実習と災害は殆どないとすれば、
主に会議と行事しか超勤は認められないと覚えてもいいと思います。
このように、残業は原則禁止されています。
でも実際休憩時間がとれなかったり、勤務時間が終わっても大半の人が仕事してますよね。
これを「おかしいじゃないか」と正しい手続きの元、問い詰めると教委や校長はですね、
「先生たちが勝手に残ってやっているだけだ。」
と、同じ人間とは思えないような主張をしはじめます。ブラック企業そのままです。
嘘と思うなら、人事委員会通して措置要求でもしてみればいいと思いますし、
なんなら弁護士たてて訴えてみてください。本当なんですよ。
そしてですね、たいていの人はお前が勝手にやっているだけだと言われたらこう反論するでしょう。
「いや仕事の分量が多すぎて勤務時間に終わらないんですよ。
６時間授業後、次の日の準備、校務分掌、部活、研修、研究、成績処理・・
とてもじゃないけど勤務時間に終わらないです。
ましてや校務分掌の仕事はやらないと学校機能がストップしちゃうからやらざるを得ないですよ。」
そういった反論をすると、教委や校長はなんていうと思いますか？
こう発言をします。
「先生のやっている仕事は全部勤務時間に終わる内容です。」
え。
えええ。
えええぇえぇぇぇええ。
なんじゃこりゃーーーー。
そうです。めちゃくちゃなんです。笑
仕事が終わらないから残業しているのに、それに対して文句を言うと
「あなたの仕事は終わる分量である」と返される。
そして驚くことに、
今やタイムレコードで客観的な記録をとっているにもかかわらずこういった発言を繰り返します。
このように教員の違法残業について、嘘やごまかしをずっと続けていたので
現在の精神疾患や過労死が生じてしまう労働環境が完成してしまったわけなのです。
直近だと、埼玉県で訴訟が起こっているので、調べてみるといいでしょう。
教育委員会はいつもの嘘と無茶苦茶な理論のオンパレードです。
埼玉教員超勤訴訟・田中まさおと検索してみれば分かります。
例えば勤務時間に終わらないという理論については、
「並行作業をすれば終わる」と教委側は主張するわけです。
例えば、掃除の時間に掃除をずっとみろとは命じていない。
その時間に事務処理だとかもやれるだろうと。
（挙げ句の果てにはですね、職員会議で決まった仕事は諮問会議での決定事項なので、校長の命令ではないというとんでも理論も言い出しています。てことは、職員会議も教員が勝手にやって、勝手に仕事してるって理屈！？じゃあ、無視していいんだ笑）
このように埼玉教委では「並行作業」を推奨しています。
無駄な会議や研修とかでも積極的に並行作業をしていいのだろう
と私は勝手に拡大解釈してまいましたが、どうでしょうか。
後で並行作業しなかったお前が悪いと言われるのなら
この主張の元、並行作業を積極的に行ったほうがいいような気もします。
なんて言ったって、埼玉教委のお墨付きがついてます。
教委や学校というクリーンなイメージがあると思いますが、
労働事情においては実態は異なり、日本は残念な国だということが分かります。
三権分立もしてません。訴訟関連はまた別途ブログに書く予定です。
さて、こういった管理職であっても毎年１００万円以上の手当てをもらい（４年間校長職をやればざっと５００〜６００万円貰えます。）、たいして実務もせず、
定年を迎えたら「教育に関して深い知識を有するもの」として市の事務方のポジションへと
天下りをしていきます。校長職は単なる「利権」と化してます。
もちろん管理職として違うところで良い仕事をしてくれることもあるかもしれません。
しかし、管理職として労務管理や業務削減は「最重要な仕事」であり、その放棄は認められないことを
忘れないでいただきたいものです。
法令上は、違法残業をさせれば、刑罰付きの犯罪者となる可能性もあるのです。