市教委は砂上の楼閣か

みなさん、「市教委」とは一体何かわかりますか?この漠然とした質問が本日のテーマです。

今回は面白いですよ。(この前置き!!)

多分みなさん、市教委とは権力のあるもの、権威のあるもの、得体のしれないもの、怖いもの、っていうイメージだと思います。

例えば保護者が市教委を担任の文句を言ったとしたら、市教委から学校の校長に問い合わせが入るでしょう。

また、学校訪問の際にご指導を頂戴したりと、職場の頂点に存在する部署のイメージでしょうか。

その得体の知れない市教委というのは何なのかというのは、組織図を見ればはっきりします。

じゃじゃーん。

教育委員会には、

1、教育政策課

2、学校教育課

3、学校給食センター

4、生涯学習課

5、図書館

6、文化スポーツ課

の6つが存在します。

その中で私たちに直接的に関係ある部署は2、学校教育課です。

なので、みなさん(先生)が俗に言う市教委というのは学校教育課なわけです。給食センター課の人と話をしても仕方がないので。

その学校教育課の中に指導主事が3人います。

その人たちを中心に実務をしているので、私達にとっての市教委というのはほぼこの3人の指導主事と同義なわけです。

例えば、保護者が担任のクレームを市教委に入れた場合、この指導主事が対応しその学校の校長に電話して、

「こういう電話がありました。ご対応よろしくお願いしまっぁす!!」

と、クレームのあった担任が所属する学校の校長に電話する感じです。(ここで注意しなければいけないことは、実のところ指導主事が校長より立場が上というわけではないのです。

さて、指導主事のこの3名の内訳を見ていきましょう。

管理指導主事が1名で普通の指導主事が2名です。この管理指導主事は校長を一度やらないと管理指導主事になれません。

なので、元校長です。そして、数年の管理指導主事を終えるとまた校長職に戻っていきます。

残りの2名は教務主任クラスです。

まとめると

・管理指導主事(元校長)

・指導主事(教務レベル)

・指導主事(教務レベル)

というのが、尾張旭市の俗に言う市教委のメンバーということになります。

上には部長や教育長がいるんですが、接することは一度もありませんでした。管理指導主事と話すこともありませんでした。大抵、これでいうと指導主事が対応してくれる感じです。

平の指導主事とは言っても、みなさんご存知の通り、市教委の指導主事になれば、出世は確約されたもの。数年の指導主事の後は教頭になり、校長へと上がっていきます。

出世が約束された人達ですし、みんなそう思っています。指導主事3年、教頭3年、合計6年我慢すれば、校長の椅子が待っているわけですね!!

それでですね、何が言いたいのかというと指導主事って、校長を指導する立場にある偉い人というイメージだったんですよ。

だけど、結局ですね、指導主事(教務レベル)が校長を指導することって、実際無理なんじゃないの??っていうことです。その後、教頭になり、どこかの校長の下で働くことになります。そんな彼らが校長を上から指導することができるでしょうか。まして、あと6年で校長になれるんですよ??彼らにとって大切なのは「卒なくこの指導主事の期間を終えること」に尽きると思います。指導を受ける校長からしても、所詮、教務レベルが、、。って感じですよね。

 

尾張旭市内の違法残業(教員は原則残業禁止、教員が勝手に残業したという弁解も在校時間45時間まで)が中々減らなくて、私たち組合が市教委(要するに指導主事に)に、しっかりと校長に労務管理をし、業務削減をするように指導してください。と、訴えても改善しないのは、そういう事情があるのではないかというのが、昨年組合活動をした結論です。指導主事は校長に指導しているといいますが、校長会のときに、「勤務時間気をつけてくださぃねぇ。お願いしまっす。」みたいな感じで言っているだけなのが本質なのかと。

みなさん、どう思います?指導主事が校長に強く指導すると思いますか??教務クラスですよ??残り6年で校長ですよ???

(一応フォローしておきますが、本質的には違法残業を放置し続けている管理職側の方が責任があるかと)

ということで、私たちは尾張旭市の勤務形態をよくするには、もう管理指導主事しか無理じゃない???

という結論に落ち着いたわけです。でも、この管理指導主事がまた、昨年一度も拝見したこともない笑。本当に一度も顔を合わせることもありませんでした。こういう感じは、学校で校長が校長室から全然出てこなくて、教頭や教務に対応させている感じと全く同じです。だからまた話が、一向に核心に向かわない。

しかし、管理指導主事について冷静に考察するとですね、

校長会から一人派遣されて、市教委に管理指導主事として行くわけですよ。

だったら管理指導主事って、校長と同じじゃん!!!

ってこと。そして、数年の管理指導主事生活を終えたら、

また校長に舞い戻っていきます。

そんな管理指導主事が同じ仲間の校長に強く指導できると思いますか??その後自分もまた校長として職場に復帰するんですよ。例えば職場の違法残業をどうにかしろと、コン詰めることなんてしないわけですよ。だって、自分もまた校長に戻るわけなんだし、自分はそもそもその校長会の中から派遣されたんだから。つまり、結局は、管理指導主事は校長と同列(もっと言えば同義)であるっていうこと。

 

尾張旭市の大半は、違法残業真っ黒の酷い労働状態にあります。いつ過労死が起きても不思議ではありません。

昨年度からずっと勤怠を確認していても違法残業が一向に減らなくて、校長は労務管理や業務削減に消極的と評価せざるを得ない。

 

私たちは市教委は校長に真剣に指導しているのだろうか??という疑問を持ちました。

そして、結果的に

指導主事が校長に指導なんて無理なんじゃない?(相手の方が格上、あと6年我慢で校長)

管理指導主事も校長に指導なんて無理なんじゃない?(元校長、後校長、同僚仲間)

という諦念のような、残念な気持ちになりました・・。

 

話を変え、管理指導主事はなぜ校長に戻るんだろうと思っていたら、尾木ママが同じようなことを回答していたので掲載します。(NHKのサイトから)

教育村の構造的問題 from 尾木ママ

――隠ぺいはその学校の特異な例なのか、それとも教育界に共通する原因があるのでしょうか?

構造的な問題があって、「教育村」とよく言われますが、教育委員会と学校は一体なんです。世間一般的には、教育委員会は1段上で、指導機関だと思うでしょ?役割的には確かにそうで、校長を評価するのは教育委員会で、指導主事が査定します。構造的にはそうだけど、実は一体なんです。

なぜかというと、教育委員会の指導主事の先生方が、教育委員会の職員のままで退職する事は絶対をつけていいぐらいありえないです。教育委員会の指導主事は、必ず現場の校長職なり教頭職について、そこで定年退職を迎えられるんです。

どうしてかといいますと、給料体系が教師の方がはるかにいいんです。だから市町村の職員のままで終わってしまうと、先生に比べて給料が低いんです。だから高い所に身分を転換しておいて、そこで3年とか4年ぐらい勤めて定年退職を迎えると、給料も高くてボーナスも多いし退職金も多いと。そんなんでとにかく現場に下りるんです。

それに学校にはナンバースクールというのがあって、市内に10校あったら第1中学校が最もブランド力が高いんです。そこの校長が教育長になるという、取り決めではないけど不文律があるんです。大津市の場合もそうで、あの事件が起きた学校の校長先生が教育長になる予定だったんです。

自分たちの教育委員会に来る人を悪く言えますか?追及できないでしょ。そして市の教育委員会の指導主事の先生方にとっては、市内の小・中学校に、いつ自分が校長になってお世話になるかもわからない。親からクレームついたからといって、しっかりやれなんて言えますか?言える訳ないから同僚目線で、うまくやっておきなさいで終わるんです

リンク先

 

はい、納得です。尾木ママ。ありがとう。

 

とはいっても、いい出来事も。

本年度から管理指導主事と指導主事の2名が新しいメンバーとして赴任してきました。3名のうち2名が変わったわけです。

これはガラッと変わった!!

過去のしがらみを刷新し、尾張旭市内全ての先生方が過ごしやすい職場を作って頂けるよう、大いに期待をし、

今回のブログを閉じようと思います。( ^ω^ )色々な先生も今年の市教委には期待しているみたいだし。

私たちも期待しています。希望は持たないとね。