学校組織論ver1【バックオフィスはなぜ機能しないのか】

  • 2022年12月30日
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俗に言う、バックオフィスという言葉の意味は後方支援を指します。会社で言うと、営業マンが仕事を取ってくるのが前方部隊だとすると、バックオフィスはそれを支えるサポート部隊です。営業は会社の花形の部署で、営業が仕事を取ってこないと損益に直結し、弱いと会社が潰れます。

バックオフィスの仕事は、主に経理、給与、人事、総務、一般事務と分けられます。もちろん会社が大きな規模になれば、法務やCSRやマーケティング等も担当する人が出てくるでしょう。しかし、中小企業大体50人にも満たない会社だと、経理・人事総務・給与・一般事務くらいでしょうか。こういった人たちが、前線の仕事を補佐しています。

前線の仕事は、営業に振っていれば営業マンだし、開発に振って入れば開発者だし、それは会社の特性によります。そう見ると、バックオフィスの人たちのやっていることはあまり個性はないのかもしれませんが、前線の仕事を支える必要不可欠な人たちです。ここが頑張ると、前線の人たちの仕事がしやすくなります。

今回は、このバックオフィスの人たちの仕事に関し、学校という視点から、考察しようというのがテーマです。端的に言うと、バックオフィスは機能しているのかという話です。

学校で前線部隊は学級担任であることは、異論の余地はないと思います。この人たちが授業を行い、学級を作っていくわけです。じゃあ、バックオフィスは誰かというと

・校長

・教頭

・教務

・校務(愛知県独自)

・学校事務

・学校教育支援教員(フリーで配置される先生)

・スクールサポートスタッフさん(SSSさん)

・支援員さん(SSさん)

だということができます。それを校長がバックオフィスの中心となってサポートをしていきます。チーム学校という言葉もある通り、バックオフィスの充実は学校経営を成功させる鍵です。

当組合が指摘している通り、大抵の校長は上がり職になって、校長室に閉じ籠り、大半の時間を校長室でのんびりと過ごします。なので、必然的にトップ不在のバックオフィスになります。(教頭というポジションの人はいますが、決裁権はないので即断行動できません。)

どこの会社の課長でも同じ部内のメンバーと同じ場所にいるし、皆と一緒に実務をしていますが、課長職である学校の校長はバックオフィスの人たちと一緒に実務もせず、すぐ校長室に隠れてしまうので、統制がとれません。職員室で仕事をすれば別ですが、校長室で時間が止まっているかのようにのんびりと過ごすので、それぞれの職員がどんな仕事をしているのか、どれくらいの時間がかかるのかという把握もできません。なので、問題やクリアすべき実務課題に対し、柔軟に対応はできません。目視は労務管理の基本ですが、それをまず放棄します。

基本的に校長はバックオフィスはほったらかしです。ここがまず、自分が民間から来て驚いたことです。他のバックオフィスの人たちが今日1日なにをやるのか、全く把握もしません。基本的に無視です。

そもそも校長が実務をしないので、マイナス一人の業務処理量からのスタートです。笑

民間なら、総務課長が同じ場所におらず、ずっと個室ブースで何やっているか分からない、、ってことです。この異常さがわかります。

一旦まとめます。

【問題1】校長は職員室におらず、校長室に仕事をサボりにいくので、バックオフィスの仕事は常にマイナス1名からスタートする。

【問題2】校長は校長室にずっといるので、バックオフィスをリアルタイムで把握できず、適切な業務量の管理・調整ができない。

 

さて、、

以前、市教委の指導主事と話をしたときに、学校教育支援教員の人たちの話になりました。※元校長や元教頭は算数専科の仕事を受けず(大変だから、、。)、学校教育支援教員や拠点校指導員、教育研究員に逃げます。(もちろん、一般の教員にも拠点校指導員や学校教育支援教員の仕事も用意されることはありますが、稀です。大抵は一番大変な算数専科の仕事を当てられます。)

その際に、学校教育支援教員は授業をバリバリと持ってもらってかまわない。担任の先生の負担を減らすように、どんな仕事をしてもらうかは、学校の校長に自由に決めてもらっている。

と言っていました。ですが、実際に学校教育支援教員って、授業持ってくれてますか?どの学校も、SSさんと同じようなサポート扱いで、ほぼほぼ楽な仕事をさせてます。

学校教育支援教員に授業をしてもらえば、空きコマが増えるはずです。それを市教委もやっていいと言っています。だけど、校長は気を遣って、閑職をあてがいます。なぜなら、自分たちの退職後も楽な仕事にしてもらわないと困るからです。

というふうに、学校教育支援教員は、SSさんと同じレベルの仕事をしているのが殆どです。たまに休みの教員のサポートに入ったりもしますが、そんな仕事誰でもできます。どうせテストや自習をさせているパターンが大半でしょ?

【問題3】
バックオフィスの一人である、学校教育支援教員(元管理職であるパターンは特に)に対し、校長は気を使い閑職をあてがうため、前線部隊の担任の負担がなかなか減らない。

続きは、ver2に書きます。