ゲーム理論的観点から保護者対応を考察する

  • 2023年11月18日
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ここ数年特に小学校においてモンスターペアレント対応が休職・退職・転出理由の主たる理由となってきており、そのお守りとしての記述です。ではいきましょう!!

まず、担任がモンスターペアレントと対峙する時、その息子や娘がグレーゾーンの場合が多々あり、接点は回避できません。否が応でも伝えたくないことを伝えなければなりません。必ず学級内で問題が起きるからです。加害した側なのに逆ギレしてくるという究極のカオスであることについては、教育学者、行政の方々はその酷さを知る由もないでしょう。

1、モンスターペアレントに対し、言いにくいことは管理職に言ってもらう(複数対応)

ことが原則です。海外だと徹底しています。3回注意されたら、あとは校長室に行って、校長が生徒指導として対応するパターンです。あまりにひどい場合は、校長が該当保護者に直接話をします。日本でも出席停止できるのも校長ですよね。しかしですね、日本の校長はそういったことに関し、避けようとします。丸く納めようとするわけです。よくわかんないけど、とりあえず謝っとけで、勝手に校長が謝っちゃうパターンもあります。ここで防波堤になったら有能な校長です。学校の最終責任者としての立派な仕事をしていると評価できます。しかし、校長が「あーもう自分で対応するの難しいし、これはめんどくさいな。パスでもするか。」と判断した場合、担任にクレームを差し戻す(無理やり担任に謝らせたりもします。)か、次の外注先が出てきます。

2、SSWや相談員、市教委、カウンセラーに対応してもらう

基本的に管理職は自身でモンスターペアレントと対峙することを、嫌がります。逃げがちです。中には、庇ってくれたり対峙し毅然と接する管理職もいますが、残念ながらまぁそうじゃないパターンの方が多いです。その外注先が市内のSSWや相談員です。カウンセラーの場合もあるのか、市教委の場合もあるのか、まぁなんとなくで外注され、対応されます。しかし、ここでも行われることは、モンスターペアレントのクレームに対し、傾聴することが主であって、どこかのクレームマニュアルにあるような、当たり障りのない寄り添って終わりのような対応がなされることが多いわけです。(そもそも学校のクレームマニュアルやクレーム研修自体がおかしいのです!※他のお友達に損害を与える行為(物品破損、傷害行為、誹謗中傷)の一義的な責任は保護者であり、学校はその解決をサポートするにすぎなく、全ての責任を無制限に負うわけではないのです。)

3、結局クレームの行き着く先はどこになるかという点

よって、結局クレームは保護者→担任→校長→SSWや相談員もしくは市教委→担任と戻ってきます。問題が一巡しただけで、結局担任に戻ってくるのです。保護者の機嫌を取り、本質論を誰も言わず、傾聴を貫き、結局何も問題が解決しなかったよねということです。だれもハズレくじを引きたくはありません。

まとめ

モンスターペアレントのクレーム処理の押し付けあいは、管理職や外注先が問題を流したら、また担任に問題が戻ってきます。

ここが重要なのですが、この問題を流すという行為は安易な謝罪傾聴一辺倒の姿勢を指すのです。この一見するとまともなクレーマーマニュアルにあるような丁寧な態度は、問題の先送りをしたという行為そのものです。また担任の手元に問題が戻ってくる理由は、その問題のある児童を受け持っている事実は変わらないからです。毎日接するのはあなたですから。

 

逆説的に言うと、校長になったら保護者に謝っとけばいいということです。それによって、問題は校長のところからスキップされて、まぁ外注先か担任がハズレくじを引いてくれるはずです。また、外注先の場合、傾聴して寄り添った振りをしておけばいいということです。これで、担任のところにクレームが戻ります。これが、クレームの爆弾ゲームです。担任が負けるようにできている、カイジだったらイカサマに気がつくでしょう。私は気がついてしまいました。笑

ただ、このインチキゲームの少ない希望点は、パスを回しているうちに保護者が収まってクレームが止まる可能性があると言う点です。また、校長やSSW・相談員の超有能な誰かが「本質」という爆弾スイッチを押してくれるかもしれないという点です。希望は持ちましょう。「本質」スイッチを押したとたん、そちらにモンスターペアレントの攻撃が移るので、担任からしてみたら、「ありがとう!!!まじ神様!!笑」となります。あとは、状況に応じて適応教室や労災病院に相談しにいくように促すというのも堅実且つ科学的な手法であって、保護者にとっても教員サイドにとっても前進が期待されます。(ま、これも本質スイッチなのかもしれません)

なんとなくクレームが一巡して担任に戻ってきたら、あーみんな傾聴や謝罪で逃げたなと、判断できるわけです。もちろんクレームが戻ってきたとは誰も言いません。しかし、問題が解決してなくて自分がいつまでも事後対応させられている構図が変わらなければそういうことです。そして、問題のある児童は同じ問題を繰り返し導火線の火は消えることはないので、さらに徒労感は増すわけです。

ここで休職してしまったら、いけません。その前に、「校長。俺へのクレームなんでまた戻ってきてんの💢校長の安全配慮義務違反でしょ💢組合としても、徹底抗戦するから」と真剣に言いましょう。爆弾ゲームで校長や教頭やSSWや相談員や市教委が本質的手立てを打たなかった=受け流した=逃げたから、担任がまた責められるわけです。ここでは、もう本気で怒ってください。そして、担任がゲーム理論的に必ず負けるという立場にあることに早く気づいてください。そうすれば、あなたがどこに怒りを向けるべきなのかわかると思いますよ。少なくともなぜ問題がまた自分のところにもどってきているのかの経緯はきいた方がいいはず。そして、市全体としてもっとバックアップしろと。全ては安全配慮義務という概念でいけると思います。それは校長のみならず、市=市教委に対しても十分追及可能です。個人で難しければ、組合(あさぴいしかいません)を頼ってみてください。

まぁ腹立つことばかりだけど、素晴らしい保護者対応をしてくださった管理職や外注先がいましたら、それはそれでしっかりと評価し、素直に感謝して、慕っていきましょうね。( ^∀^)

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